情報の非対称性
「情報の非対称性」ですね。
そうですね。
はい。
情報の非対称性というのが答えになるような、読み札というのを考えてみてくださいよ。
はい。
読み札作りました。
こちらです。
「芸人専門のすべり保険。
作ったけれど大赤字だ」
はぁ!?
これどういうことですか?
これはですね芸人専門のすべり保険というのは、すべったらやっぱりショックじゃないですか。
怖いですよね。
だからすべったらまあ保険金がもらえると。
お金がもらえるっていう保険を作ったけど、それを作ってしまうと大赤字になると。
どうして大赤字になるんですかね?
これはやっぱり芸人がすべっても保険があるからっていうことで、ふだんよりもどんどん自分の中で審査せずにボケますから、どんどんすべりますよね。
なるほど。
そういうのを経済学用語で覚えてます?
え~とね。
「モ」
「モ」から始まります?
はい。
もう一個いいですか?
「モ」の次。
「ラ」
はい!わかりました。
「モラルハザード」ですね。
そうですね。
バッチリです。
はい。
そうなんです。
だから保険があることで、人の行動が変わってしまうということですね。
だからどれだけふだんどおりにすべらないように、いいギャグを考えるかっていうことをしてるかっていうことが、保険会社にはわかんないんで芸人はそれを利用してですね、すべらないギャグでもどんどん言ってしまうという、リスクがあるんですね。
実はもうひとつ、すべり保険には問題があるんです。
はい。
なんでしょうか?
すべり保険が売り出されたらどういう芸人が入りますか?
すべりやすい芸人が入りますよね。
そうですね。
ですから保険会社にとってみたらですね、入ってきてほしくない人が入ってくるわけですよ。
なるほど。
ウケる人は入らないですもんね。
だからそうすると今度は高い保険料を課さないと、ダメじゃないですか。
そうするとその高い保険料を払ってでも、すべり保険に入りたい人っていうのはどんな人になります?
本当に頻繁にすべってる人そうですね。
ですよね。
そうしたらまた高くするんですよ保険会社。
どうなります?
次は。
それでもすべる人が…。
入ってくる。
はい。
そうすると最後とんでもない高い保険料になりますから、結局その保険誰も入ってくれなくなるわけですよね。
そうですね。
そんな高い保険料を払うときには、もう自信がなくなってそうですけどね。
はい。
そうなんです。
だから情報の非対称。
この人はすべる人かすべらない人かがわからない。
それからすべらないように努力しているかどうかも、わからない。
2つの意味の情報の非対称性があるんですね。
だからすべり保険すべったときの保険というのは、売り出すと大赤字になってしまうということなんですね。
はい。
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