「インフォームド・コンセント」って?
近年医療現場で情報の非対称性を減らそうとする、取り組みがあるのをご存じですか?
「インフォームド・コンセント」って聞いたことありますか?
インフォームド・コンセント。
はい。
ちょっと聞いたことないですね。
最近医療の現場では大変重視されてることですけども、先ほど大竹先生がおっしゃった、情報の非対称が起こらないようにするために、治療とか検査についてお医者さんが、患者さんに十分説明をしてどういう効果があるかとか、どういう副作用があるかとかそういう説明をして、なるほど。
説明をすることで患者と医者の両方の非対称性が、なくなっていくってことですか?
幅が狭まるということでしょうね。
お互い納得の上でやりましょうってことですね。
以前はもうお医者さんが「この検査やりますよ」とか、「この治療やりますよ」という一方通行でした。
だけども今はインフォームド・コンセントで説明に基づいた同意と言いますが、患者さんのほうにちゃんと納得していただいてから、するっていうふうになっています。
なるほど。
信頼感があると治療もうまくいきやすいんですよ。
患者さんが不信感を持ってると、薬でも副作用が出たり効果が出にくかったりするので、基本的には信頼関係はとても大事なんですよね。
基本的には期待しないでおくのが一番安全。
期待しない…。
医療で助けられるとか、治してもらえると思うところに不幸の始まりがあるので…。
そもそも食事なり運動なりをちゃんと心がけとくと。
まああのなるようになるという気持ちも大事だと思いますよ。
えっ!?
腹くくれってことですか?
それはお医者さんだって、自分が病気になったときにそういう感覚でいますから。
まあそうですよね。
治るものは治るし治らないものは、最高級の病院へ行っても治らないんで。
なるほど。
そういうことですね。
そこらがちょっと偏ってるって言われるところですけど…。
久坂部さんその医師の意思決定についてはどうなんでしょう?
やっぱりさまざまなバイアスはかかるんでしょうか?
そうですね。
それは医師も人間なので、診断診察の時にですねやっぱりインフルエンザの患者さんが1人来ると、次せきして高い熱の人がいるとたぶんインフルエンザだろうと、その患者は全然関係ないのに思っちゃったりしますね。
あ~。
実はねそういう私たちの過去の経験みたいなものが、合理的ではなくて非常に強い影響を意思決定に与えてしまう、というのは「ヒューリスティックバイアス」と言うんですよ。
ヒューリスティックバイアス。
はい。
あっ私はですね舞台の本番に必ず赤いパンツをはくんですね。
なぜならそれですごくいいお芝居ができたからなんですけど。
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