新自由主義的な経済政策
新自由主義どんなものかイメージできますか?
とにかくもう自由に。
基本的には政府がいろんな規制を入れずに、自由な競争に任せなさいと。
例えばお笑い芸人の世界とかで、親がお笑い芸人じゃないと芸人になれませんとか、関西に生まれてないとお笑い芸人やっちゃいけません。
やっぱそれ規制ですよね。
お笑い業界自体が少し、活性化しなくなっちゃう気がしないですか?
そうですね。
フリードマンはそういうのよろしくないということで、できるだけ規制を撤廃しなさいと言ってるんですね。
もう自由に。
一般向けにそういった新自由主義的な経済政策を、紹介したベストセラーとして「資本主義と自由」という本を、フリードマンは書いています。
で今日はこの中から、代表的な4つの政策を取り上げて見ていきたいと思います。
まず「変動為替相場制」
この本を執筆した当時はまだ為替は固定相場だったんですね。
今や変動相場制が当たり前ですが、当時は現実の仕組みが変わる前に、こういった変動相場制を提唱していた。
なるほど。
ちなみに提唱していた理由は固定相場制だと、貿易黒字・赤字の不均衡が起きるんだけど、変動相場制にするとそれが調整されて、貿易収支がゼロに近づくんじゃないかとフリードマンは言ってたんです。
ただ現実を見ると必ずしもそうはなっていないので、そこでの理由はちょっと怪しい部分があった感じですね。
2つ目が…、所得がある基準額以下の人に対して、お金を給付するという貧困対策です。
所得に応じて税額が増える所得税と同様に、基準額からの不足分に応じて給付額を増やすところがポイントです。
3つ目は…、各家庭にバウチャーすなわち引換券という形で学費を援助し、教育を受ける学校を自由に選ばせます。
学校選びに市場原理を持ち込もうという政策です。
最後これもまた刺激的な提言ですけど「麻薬の合法化」
はい。
絶対ダメそうですけどね。
絶対ダメそう?
でも合法化を提唱するのにも理由があって、今当然ですけれども日本だと麻薬は違法ですよね。
違法でもブラックマーケットで一部流通してますよね。
裏社会で取り引きされてしまう。
それが犯罪の温床になったり、そういった暴力団とかの資金源になるという問題が出てきますよね。
これ合法化をしてある程度政府がコントロールすることによって、むしろ社会にとっていい影響が出るんじゃないかってことを、意図して提案してるんですけど。
これは実際に議論を巻き起こして。
そうでしょうね。
これはちょっとすごいですねその発想が。
麻薬を合法化することで政府のコントロールが利き、反社会的な勢力が弱まって市民の利益につながると、フリードマンは主張したのです。
当時フリードマンの経済政策に注目した政府がありました。
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