情報の非対称性をどうやって乗り越えていくか
そうなると買い手は残された車の平均額、つまり36万円までしか払わないと考えます。
こうなってくると今度はこの50万円の人も、損しかないわけですからいなくなりますよね。
そうすると中品質の人もああこんな金額じゃやってられないと、出ていきますよね。
はい。
結局残されるのは低品質の車だけ。
情報の非対称性があるがために全然取り引きできなくなっちゃう。
これをアカロフは初めてキチンとした分析によって示したんですね。
う~んなるほど。
ダーウィンの言葉でいうと、「自然選択naturalselection」という言葉を使うと思うんですが、いろんな競争っていうのは質の低いもの、ある種弱いものからどんどんとう汰されていく。
このレモンの市場は逆のことが起こっている。
確かにそうですね。
なのでこれを「逆とう汰」とか「逆選択」、「自然選択と逆だ」っていう意味で表現したりしますね。
すごい面白いですねこれ。
情報の非対称性をどうやって乗り越えていくかは、非常に今カギを握ってると。
なんか恋愛とかもそうかもしれないですね。
デートの時とかっていうのはすごいおしゃれもして、気合いを入れていくからごまかせちゃうかもしれない。
つきあう人の前つきあってた彼に最後の方どんな感じだったか聞く。
なるほど。
それもしかしたらいいかもしれないですね。
いいアイデアですねそれ。
自分が耐えられたらですが。
聞きたくないじゃないですか。
あんまり。
うんうん。
経済学の発展は、古典的経済学の仮定を疑って進んできたってことだよね。
、言われてみれば現実的じゃないのよね。
日本語話せたんですか!?
そうよ。
経済学も女も当たり前だと思っている大前提を疑わないと、真実は見えてこ・な・い・の!いやもっと早く言ってくださいよ。
経済学に「行動経済学」という新しい分野を切り開いたのは、2002年に受賞したダニエル・カーネマンです。
心理学者のカーネマンは経済学者との共同研究も行い、「合理的ではない人間」の行動を分析しました。
必ずしも自分だけの損得感情に基づいて意思決定をしない人、あるいは首尾一貫した好みを持ってなくて、なんとなく状況に応じてこの選択肢を選んでしまうみたいな、ちょっと泥臭い人間像を扱う分野を、「行動経済学」と呼んでるんですが、古い意味での合理性ではない人間を分析する、代表的な理論になります。
まずに考えて頂きたいんです。
まず1問目。
どっちがいいか選んでください。
Aはですね今1万円が無条件で手に入ると。
Bはコインを投げて確率1/2で表が出たら2万円もらえるけど、裏が出ちゃったら1円ももらえない。
無条件でもらえる訳ですから間違いなくAを選びます。
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