不公平な提案をされるという不快と、肉体的な苦痛による不快が同じ
だから不公平な提案があったときに、島皮質が活発になるということは不公平な提案をされるという、社会的な苦痛とか不快とかっていうことを感じる所と、肉体的な苦痛による不快っていう所が、同じだっていうふうにも言えると思うんですよね。
なるほど。
そうですね。
その入力は違っていても、不快であるという感じ方それは同じですので、それは同じ部分が処理しているということだと思います。
ふ~ん。
なるほど。
じゃあよく言葉の暴力とか言いますけど、ホントに暴力と同じような痛みがあるっていうことですよね。
ここが活動するんですね。
…と思いますね。
大阪でロケやると必ず大阪城来ますよね。
そうですよね。
他にもいろいろあるんですけどね。
そうですよね。
先ほどの最後通牒ゲームで500円を分配するっていうときに、100円しか提案を受けなかったら断ってましたよね。
はい。
でもその意思決定を変えてしまう器械があるそうですけど、春野先生本当なんですか?
「tDCS」という脳に軽い電流を流す装置を使うと、それで脳の状態が変わることによって、不公平だとは認識していても、不公平な提案を受け入れてしまうことがあるんです。
へぇ~!これがtDCS装置です。
これをこういうふうにしてプラス極とマイナス極を、こうちょっとつけさせていただきますね。
はいこれで。
今これはどういう状況なんですかね?
え~これは左右の脳に電極を貼りまして、それでスイッチを押すと微少な電流が流れてるという状態なんです。
だから自分は本当はこう思っているけど電流を流す事によって、強制的にそっちに考えを変えるということじゃないんですか?
これはえ~と本人も考え方が変わったとは思っていないんです。
脳の状態は電流を流す事によって変わってるんですが。
え~!?
本人は変わっているということはわかっていなくて。
どちらか迷ってるような条件では10%程度受け入れるか、拒否するかという事が変わるという事が報告されてます。
へぇ~。
その10%って小さいように思うんですけど大きいんですか?
それは難しい質問なんですけど例えば深夜に、それはかなり大きいですね!だから何でも10%変えられたら大きいとは思うんですけど、残念ながら今のところ変わると知られてることは、限られてるというのが現状ですけどね。
今流してるんですか?
今流してないです。
びっくりした。
アハハッ。
何のために流してるかわからないですものね。
そうですよ。
こういうのでもね経済的な意思決定に、影響しちゃうっていうことなんですよね。
電気刺激っていうのがひとつありましたけど。
今経済学でも神経科学でも注目されてる脳内物質というのが、信頼に大きく影響しているということがわかってるんですよね。
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