不公平感など不快な思いをしたときに島皮質が活動
その経済って何かすごく新しいことですよね。
お金のやりとりっていうのは。
そうですよね。
それが古い情動と深く関わっているというのは。
もしかしたらお金の分配に関して、僕が生命の危機を感じてたのかもしれないですよね。
生命の危機。
そうですね。
その場によってこれは早く回避したほうがいいとか、そういうことをすばやく判断して行動に結びつけていったと。
公平に分けておかないとあとで恨みを買って、生命の危険があるかもしれないとか。
ここで差を付けられてたらのちのちずっとこの状況が、さらに悪化していって自分は苦しい思いをするとか。
そうかもしれませんし生まれつきの善人で、ああこういうことはよくないとすばやく判断してたかもしれない。
なるほど。
どちらかというと生まれつき善人の方が、うれしいですけどね。
アハハハッ。
自分としては。
公平感という部分というのは生まれつきなんですかね?
それとも小さい時に何かこう、経験や学習というのが影響するんですかね?
最近の研究では大体6歳から8歳ぐらいで、向社会的な傾向が増えてくるということはわかっているんです。
すごく向社会的だという結果でしたけど、それは生まれつきなんですかね?
小さい頃からやはりそのように、公平なのがいいっていうタイプの子供だったんですか?
どちらかというとそうだと思いますね。
結構自分の取り分が少ない事に対しては敏感でしたし。
はい。
まあお菓子とかの話ですけど。
人より多く取ろうとはあんまり思わなかったですかね、子供の頃は。
へぇ~!先生脳で遊ぶのやめてください。
ウフフッ。
いやいやちょっとこれ難しいんですよ。
組み立てるの。
不公平感というのは経済学にとっても、その不公平感とか公平感について、脳科学で何かわかってる事ってあるんですか?
最後通牒ゲームで先ほど提示されたような、不公平な分配があったときに一般的に、この「島皮質」と呼ばれる部分が活動してる事がわかったんです。
この部分ですね。
はいはい。
島皮質も脳の深い場所にあるんです。
どんな時に活発になるのでしょうか?
ちょっと手を出して頂いていいですか?
はい。
痛い痛い痛い!何してるんですか?
急に。
痛みよりも今驚きの方が勝ってましたけどね。
あっ痛みもその部分なんですか?
そうなんです。
肉体的な苦痛などを受けたときに、活発に活動レベルが上がるんです。
へぇ~!なるほど。
今不快じゃないですか?
つねられたことですか?
はい。
いや不快よりも恐怖ですよね。
アハハッ。
大人に急につねられるっていう。
不快な思いをしたときにちょうど島皮質が…ここですよね。
ここが活動してるっていうことですよね。
その部分が。
はい。
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