取引費用が商品価格の大部分
…取り引きするときに発生するさまざまな費用のこと。
これが商品の価格に加算されているのです。
取引費用は商品の価格の大部分を占めています。
つまり取引費用が減らせれば価格を下げることができます。
取引費用という考え方を使うとなぜ問屋が存在するのかも、説明できます。
仮に問屋がない場合、4軒の生産者と4軒の小売店があったら、全部で16回の取引が発生します。
でも問屋があれば取引は8回で済みます。
ところがコンビニのように多様な商品を扱う場合は、商品ごとに問屋が存在するため取引回数が増えてしまいます。
そこでコンビニでは共同配送センターにまとめることで、取引費用を削減しているのです。
ドミナント方式であるチェーン店があるエリアを埋め尽くしても、また別のチェーンが入ってくるわけですよね。
これどうして起こるかというと実はこの状態はどこも、競争起こってないんですよね。
もう全部の人々が、A店に行くかA’に行くかA”に行くかということなので、このチェーン店あまり頑張らなくても大丈夫なんですよね。
こういうのは「独占利潤」があるといいます。
ところがですねAというコンビニエンスチェーンのAとA’の間に、Bという店が出てきてしまうと。
はい。
Aとしては大変ですよね。
半分ぐらいこっちに…。
この辺の人みんな、こっちに行っちゃいますから。
どうすると思います?
例えばこの辺に…。
また造っちゃう。
ウフフッ。
移動できないですもんね。
移動できないです。
となるとそのお店、こことここよりも何か魅力的な店にする。
おっしゃるとおりです。
コンビニの魅力とは何だったかというと、基本的には探索費用を下げるということなので、ここで探索費用を下げるためにはしょうがないので、1つの店でですねたくさんの商品を販売する。
多様なものを置いてしまう。
あるいは多様な機能を置いてしまう。
はい。
こういうのは経済学では「範囲の経済」と言って、1つのところから多様な商品を販売したり。
ということで…。
そういうことで競争をし始めるんですね。
僕はもう小学校の低学年ぐらいのときに、近所にコンビニができてそれからずっとコンビニ使ってるんで…。
もうコンビニの何でしょう?
成長をずっと見てきたっていう感覚があるんですけど。
すごく日本人の生活にも影響を与えてますよね。
先ほどの探索費用がなくなる。
要するに無駄な時間がなくなるということですよね。
はいはい。
効率的というとまたみんな嫌がられるんですけれども、例えばここで探索費用の先ほどの30分がなくなったら、30分自分で自由な時間使えるわけですよね。
選択肢が増えますよね。
はい。
30分あったらだったら本読むんですか?
本読みますね。
ああ。
僕はうち帰って寝ますけども。
ハハハッ。
人によって好きな事をできるわけですよね。
それがいいんで。
日本もそうやって好きなことができる時間が増えてきた。
それを作った一因がやっぱりコンビニだと思ってるんですけど。
次回はその品ぞろえをどうやって決めるんだと、いうことについて詳しく見ていきたいと思います。
気をつけてます。
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