「スタグフレーション」インフレになっても失業率も高いっていう状況
モノが売れてて、お金がある状態やから給料もちゃんと払えて、というイメージなんですかね。
ただインフレになるんじゃなくて、一時的にお給料も上がっていくというのを見て、労働者は労働を供給すると。
頑張るんですねみんなやっぱり。
そうですね。
このフィリップス曲線最近についてちょっと、プロットしてみたんですけど。
最近では非常にインフレ率は低い。
で失業率が高いという状態が続いています。
ですからどうですかね。
ゆるやかに、ちょっと右下がりな感じには見えなくもないんですけど。
インフレになれば失業率も下がって世の中としては、いいっていう事なんですかね?
そうですね。
ただこの関係が、必ずしもきれいには見えないという事が逆にまた研究されていて、必ずしもそうじゃないという例が出てきたんですね。
インフレになっても失業率も高いっていう状況が起こって、そういうのを「スタグフレーション」と呼んでるんですけど。
はい。
オイルショックの時などにオイルの価格が上がることによって、物価が上がってインフレになると。
ですけど実際経済もよくならずに不況も伴ってしまう。
そうするとインフレなのに失業率も高くて、スタグフレーションの状態になってしまうと。
そういうことが起こってみて実は今まで考えてたように、単純にインフレにすればいいだけではないんだということが、だんだん分かってきたんです。
いろんなパターンがあるって事ですね。
そうですね。
本当にいろんなパターンがあるしいろんな立場もあります。
国の中を政府と企業家計海外と分けてみたときに、企業は黒字のところが増えているんです。
昔は企業は赤字にしてどんどん投資をするというのが、当たり前の時代だったんですけどそれがバブル崩壊で、だんだんだんだん企業は投資する先が無くなってきて、むしろ赤字は出さずに黒字部門になってきたんですね。
今赤字が大きいのは政府ということなんですよね。
はい。
赤字の政府にとってはインフレであれば、赤字のところも借金の負担が軽くなるという意味で、これは歓迎すべきっていうふうに考える。
なるほど。
家計や企業もインフレになるとその資産の価値は、確かに下がってしまうんですけどでももしかしたら、インフレになってくればそういった企業ももっと赤字にして、投資をした方がいいということになるかもしれない。
例えば家を買うのを控えてきた人たちが、家を買おうという事になればそれはむしろプラスの影響になる。
ということですのでこの時期によっても違うし、立場によっても違う。
消費者僕たちはデフレだと、いろんなモノが買えて助かるという面もあるじゃないですか。
でも国としては1回インフレにした方が、借金返せるってなると、さらにその先に両方いい状態になるとか。
そういう見込みみたいなのはあるんですかね?
そうですねもちろんそれに関していろんな見方はあるんですけど、財政赤字の金額は固定されてるわけですから、その固定された金額に対してインフレになった分だけでも、税収が増えていくということであれば、当然返しやすくはなるわけですね。
そうなっていけば財政赤字の問題っていうのも、小さくなっていくことは確実ですよね。
それはまあ企業や家計にとっても、もちろん日本の国っていう意味では、まあすごくプラスの影響ということができるし、経済全体をよくするという意味でも関係するんですね。
何となく先生分かってきました。
やっぱりデフレはある程度抑えた方が、のちのちの事を考えていくといいんじゃないかという事ですね。
そうですね。
いろんなところで投資をした方が、有利になるっていう形になることで、投資が増えたり消費が増えたりということで、経済全体をよくするということを考えると、その方がいいということになってきます。
次回はそのデフレをどういうふうにしていけばいいのか、どう対処すればいいのかというお話を伺っていきたいと思います。
「ドラマで言うとハンサムなインフレ君が転校してきてからの、次の展開が見たい。この学校は良くなるかそれとも?」
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