日本銀行はどうやってマネーストックを動かす?
実際にはそうやってまいたりすることはできないので、じゃどうやって増やしていくか?
どうしたらいいんですかね?
で出てくるのが中央銀行。
日本で言えば日本銀行の役割っていう事になってくるんです。
はい。
実際に日本銀行はどうやってマネーストックを動かすんでしょうか?
日本銀行は基本的に公開市場操作をしてるんですね。
公開市場操作っていうのは日銀がお金を持ってます。
これを最終的には民間に流したいということですよね。
銀行から国債などを日銀が買い取るということをします。
金融機関は日銀にみんな口座を持ってるんですけれど、そこに振り込まれるわけです。
このお金になってしまうと、これは運用してない状態で金利も何もつきません。
ですから銀行は新たにこのお金を何で運用しようかなと、考える訳です。
その運用先として企業とかにお金を貸し出す。
そうすれば貸出金利を稼げると。
企業はお金を借りて、設備投資をするとかそういったことに使うでしょう。
そうするとそれは誰かの所得になって、また預金という形で銀行に預けられるでしょう。
お金が回ることによって預金額と現金額の総計であるマネーストックが、増えていくと考えられているんですね。
なるほど。
国債を買うということはもっといろんな企業とかに、お金を貸したりしてくださいっていう指令みたいなもんなんですか。
自由に任されているので銀行はもしかしたらこのあと、また違う物に企業に貸し出さない可能性ももちろんあるんです。
ですけど基本的には国債を売ったんですから、また国債を買うことはしない。
おそらく企業への貸し出しがある程度増えるだろうと。
メッセージ付きのパスという感じですね。
まあそうですね。
従来日本銀行は金利を安く誘導することを目標にした、「金利政策」を行ってきました。
しかし不況のためずっと金利を下げ続けなければならなくなり、ついには目標値をほぼゼロとする、「ゼロ金利政策」が行われるようになったのです。
これにより金利を下げる政策は取れなくなってしまったのです。
そこで2001年からは政策の目標を、金利から日銀が増やすお金の量に切り替えた「量的緩和政策」を実施。
さらに2010年からは国債以外の金融商品まで購入するなどの、「包括緩和政策」を始めました。
こうしてさまざまな工夫を凝らして、マネーを増やそうとしたのです。
金利がゼロということは、なんの負担もなくお金を借りられるって事じゃないですか。
それって普通に考えるとありえないことですよね。
みんながそこで借りたわけではないんですか?
そうですね。
いくらでも借りる人がいてどんどん運用する先があれば、いくらでも借りたかもしれませんが、実際にはそういう状況ではなかったということです。
金利がゼロだと借りやすいじゃないですか。
「脱デフレ」カテゴリーの関連記事