デフレ インフレはコントロールできる?
お話を伺うのはおなじみ経済学界のマドンナ、明治学院大学教授佐々木百合先生。
伺ったんですがデフレインフレはコントロールできるんですかね?
とても難しい問題なんですけどマネーを増やすことによって、コントロールがある程度できると考えられてます。
マネーを増やすことによって。
はい。
マネーっていうと、何を想像されますか?
あえて「マネー」っていう言葉を使ってるんですか?
例えば私が「今日お金いくら持ってます?」と聞いたら、想像するのはおそらくお財布の中に入っている現金。
今持ってるお金ですね。
「へぇ~!コンピューター買おうと思ってるんですか?ところでいくらぐらいお金あるんですか?」って聞いたら。
パソコンを買うお金やからまあ預金とかなんですかね。
なのでお金って一口に言っても範囲がいろいろですよね。
そうですね。
経済学で「お金」と言ってるのは、「マネーストック」と呼ばれている範囲のものなんですね。
マネーストック。
現金だけではなく預金であっても、比較的引き出しやすいものであったら、お金というふうに考えるべきだということで、まあ現金とあといわゆる金融機関とか政府を除いて、民間の人が持ってる預金額それを指して、「マネーストック」って考えているんです。
銀行にある預金は政府が発行する紙幣の形では、どこにも存在しません。
あくまで預金者と金融機関の約束ごとに過ぎないのです。
現在預金量は現金紙幣のおよそ9倍。
信用がありすぐにでも取引に利用できるため、マネーに含めて考えているのです。
お金が増えたら世の中がよくなるというのは、やっぱりお金が無いとみんなもの買わない。
あるからみんなが使ってそこに消費が生まれて、っていうことですかね。
実はいろんな効果があるんですが。
例えば金利が下がって投資が盛んになるとか。
お金の量が増えていく事によってお金の預け替えが起きて、お金を借りる人が増えるとか。
いろんなルートで、結構経済を刺激するってことが考えられているってことなんです。
という事はお金をたくさん刷って刷ればいいという事ですかね。
そうですね。
アメリカの中央銀行の議長とかが「ヘリコプターマネー」と言って、「ヘリコプターからお金をばらまけばそれで金融政策になる」って事を、言ったりして結構話題になったりもしたんですけど。
「お金の量を増やす事が重要だ」と言われてはいるんですね。
子供の頃それ考えましたけどね。
あっそうですか。
すごい!みんなに100万円ずつ自分らで作ってるんやったら、配ってくれたらええのになって。
そうですよね。
みんなそれ1回ぐらい考えますよね。
そうですね。
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