今の「インフレーションターゲット」という、新しく金融政策として取られている方法
そのあと見通しが立ってないとじゃ借りようかなという気に、あんまりなれないですよね。
そうですね。
ちょっと悲観的に物事を考えるタイプやったら。
僕も完全に上り調子で今借りた10万円が、10年後には今の1,000円ぐらいの感覚で返せるみたいな。
見通しが立ってたら借りると思うんですけど。
不況がいつ終わるか分からないとか、デフレがまだ続くと考えているとお金をどんどん借りて、設備投資をしようという行動にはなかなか結びつきにくいと、考えられるんですね。
一回みんな楽観的になって、借りまくった方がよかったのかもしれないですよね。
そうですね。
ある意味その考え方が今の「インフレーションターゲット」という、新しく金融政策として取られている方法なんですけど。
「インフレ率を何%にする」という事を中央銀行が宣言したうえで、金融政策を取るっていうものなんですね。
それをみんなが知って「絶対インフレになるんだ」と、予想を持ってもらうということが、現在の経済活動にすごく大きい影響を与える。
いけるんじゃないかという気持ちを持ってみんなが投資に向かう。
確かに人生のいろんな局面で悲観的になって、一歩挑戦しないと次のステージへ行けない事よくありますもんね。
確かにそうですね。
日銀が国債を買ってもお金の貸し借りが盛んにならなければ、結局マネーが増えることはありません。
日銀が操作できるのは銀行の「日銀当座預金」
これをベースにして銀行がどれだけお金を貸し出しているかの、「信用乗数」を掛けたものがマネーストックとなります。
つまり日銀当座預金が増えただけではマネーが増えず、物価も上がらないかもしれないのです。
マネーストックというのと日銀当座預金のグラフが書いてあります。
日銀当座預金というのが公開市場操作によってたまっていく。
量的緩和政策が行われていた2002年~2006年の辺りは、非常にこの金額が実際増えているのが分かります。
でもその時期のマネーストック必ずしもここが何倍かにプクっと、膨れてるような感じはパッと見では分からない感じですよね。
つまりこの間は日銀が公開市場操作をしても、銀行の貸出量は増えなかったのです。
お金が子供みたいに1か所にとどまれないような、なんかわがまま言ってすぐ財布から抜けようとするとか、そういうのがあったらいいんですけどね。
だから「インフレになるよ」と宣言するってことは、「そのまま持ってたら損になるよ」と言ってるのと同じですよね。
だからそれをみんなに広めることによって、「使いたい人は早く使いなさいよ」ということで、まあ効果があるかなというのは。
ええ。
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