どうして何度もバブルを繰り返してしまうのか?
やがて一部の収集家や金持ちしか買わなかった球根を、一般庶民までが争って買うようになります。
家や土地を売り払ってまで、芽を出す前の地中の球根に投機をしたのです。
しかし1637年チューリップマニアは突如崩壊。
球根の値段は暴落し、一獲千金の夢を見ていた人々が破産する事になりました。
1711年イギリスで南アメリカとの奴隷貿易を目的とする、南海会社が設立されます。
当時南アメリカの貿易はスペインが独占していたため、南海会社の計画は、見通しの立たないいいかげんなものでした。
しかし政府との深いつながりで、大量の株を発行する権利が与えられ、南海会社の株は高騰を始めます。
1720年株は半年間で8倍以上上昇。
多くの民衆が南海株に熱狂したのです。
万有引力を発見した物理学者で、造幣局長官でもあったアイザック・ニュートンはこう言いました。
南海株はその年のうちに急落。
大損をした人々は皆パニックになりました。
当時南海会社のブームに便乗して設立された、数多くのいかがわしい企業がバブル会社と呼ばれていました。
南海バブルの騒動はこうして、バブル経済の語源になったといわれています。
その後もさまざまなバブルが発生と崩壊を繰り返していきます。
近年ではITバブル株式公開バブル、サブプライムローンによるバブルなどが発生しているのです。
どうしてこう何度もバブルを繰り返してしまうんでしょうか?
人間が陶酔してしまうというか「ユーフォリア」と言いますけど、そういう状態に入ってしまうという事があって、実際南海株のバブルの時もロンドンの銀行家が…、ですのでどんどんバブルを大きくするような心境に、みんながなってしまう。
例えば1980年代の日本では株価が年々上昇していました。
そこで儲けられそうだと考え、仮に1983年に100万円を投資すると、88年には3倍の300万円になります。
ここで300万円を追加で借りて600万円を投資すれば、次の年には780万円になります。
しかしその後バブルは崩壊。
92年には340万円に減り、借りた300万円を返すと残りは40万円。
つまり60万円損をします。
これ実際の日経平均株価の値で考えてみたんですね。
現実にこの辺でだんだん上がっていく中で、投資をしてここでガンと下がってしまって、損をした。
あるいは借金だけが残ったとか、そういう事が起こっていたという事です。
実は僕もちょっとギャンブラー的な気質があるんで、この辺だと恐らくこの辺までいくやろうという計算で、いってしまうと思うんですよね。
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