金余りのお金が余らなくなったら、バブルが崩壊するという事
フロアで踊ってる女の子たちも逆にこっちの隙間から、今日はどんな羽振りのいい人がいるんだろうと見つつ、そういう地に足が付いてない感じでしたね。
バブル時代に就職活動を経験した伊藤さん。
今からは想像できないほどの売り手市場だったそうです。
内定なんてすぐ出るんですよ。
大体春ゴールデンウィーク前後ぐらいから、OBの人からジャンジャカ電話かかってくるんです。
僕の友達が言われて「ちょっと行ってくるわ」と言って、行ったらすごいビックリしたのが、受け付けてくれる人たちいわゆる人事の女性なんですけど、とにかくみんなきれいなんですって。
何でこんなきれいなんだろうと思うぐらいきれいで、すごくテンションが上がってもう決めたんですよ。
翌年4月になって行くと、そのかわいかったはずの人たちが一人もいないんですって。
あれっと思って人事に聞いたら、「あれはね君たちを入れるためにモデル事務所から雇った」と。
え~っ!「モデル事務所から雇ってうちの制服を着てもらって、君たちを招き入れたんだ」と。
という発想をする会社という事自体が、バブルですよね。
そうですね。
じゃあ楽しかったですか?
楽しいんです。
お金をいっぱいもらえるしこういう所行っても楽しいし、でもどっかで、こんなにうまくいくわけないよなという不安は、僕ねみんなあったと思うんですよ。
不安だからここで踊ってその不安を解消するんです。
現実逃避だったと思うんですよね。
いわゆる個性ってみんなないわけですよね。
僕ねその不安もすごくあったんです。
この格好を本当に心の底から、これいいよなと思って着てた人が俺何人いるんだろうと思って。
そういう意味で言うと僕この格好を、今回のために買ったんじゃなくてプライベートで買ったんで、僕は本当にこれがいいと思って買った人間なんですけど。
今のこの時代だと逆にこういう格好している人、いないですもんね。
いないですよね。
伊藤さんのお話を伺ってきたんですけど、不安を消すために遊んでたとおっしゃってて、すごい説得力あるなと思って。
夏休みの終わりかけに僕もそういう心境になる時があるんで。
いつかはこれは終わるって。
だからといって自分だけ降りるわけにはいかなかった。
さっき先生がおっしゃってた金余り。
その金余りのお金が余らなくなったら、バブルが崩壊するという事ですか?
お金が上手に減っていって、余らなくなってくるならいいんですけど、何かのきっかけに一気にお金の流れが、止まってしまうような状態が起きて、全て株価や地価が暴落していくという事なんです。
借金だけが残ったりそういった事から、潰れる企業とかもたくさん出てきます。
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