ルーズボールを追いかける状況「チキンゲーム」
ルーズボールとはどちらもキープしていない状態のボール。
なら奪い取ってくれるはず!きました!アーッ!攻撃にはつながらず…。
このルーズボールも…。
ああ惜しいけど取れない!諦めないで!全力で取りに行きますが体力が…体力が削られるばかり。
いかん。
そしてまさかの…ダウン!、結果は0対11。
芸人チーム惨敗!倒れるまで追いかけたルーズボール。
これもゲーム理論で読み解くことができます。
互いにルーズボールを追いかける状況というのは、「チキンゲーム」と呼ばれる状況なんです。
チキンゲーム?
ええ。
漫画とか映画とかでよくあるチキンレースっていうやつですね。
チキンレースです。
なるほど。
じゃあせっかくなんでちょっと遊んでみましょうか。
はい。
こちらに2台のミニカーがあります。
はい。
と松井先生車に乗り込みスタート!強引に崖のふちまで行った方の勝ち。
落ちてしまったら失格です。
じゃあこれ同時にやるんですね。
同時に。
いっせ~のせ!あっ!強すぎましたね!自分の思ってたよりだいぶ行きましたよ。
本物の崖だったら大変なことになってましたよ~!あ~!じゃあこのゲームをどういうふうに分析できるかということを、先ほどの利得表を使って見てみましょう。
はい。
自分だけが強引にいくと勝つことができるので、仮に利得を3。
負けた方は利得をゼロとします。
両方とも妥協したら引き分け。
利得は1とします。
で問題はここですね。
はいはい。
ここどう書き入れたらいいですかね?
お互い強引ですからね。
はい。
崖から落ちちゃいますよね。
そうですね。
2人とも悲惨な目に遭ってしまう。
なのでここは思いっきり低い数字にしておきましょう。
まあ例えばマイナス10。
はい。
マイナス10で私もマイナス10と。
こういうゲームを「チキンゲーム」といいます。
ではこのチキンゲームでとるべき戦略はど~っちだ?
例えば私が妥協するタイプだとわかっていたら読めていたら、どうされますか?
命に関わらない程度に強引にいきますよね。
相手がほどほどのところで「や~めた」と降りるんであれば、強引な戦略をとってくると。
じゃあ今度は逆に私が強引に来るやつだと。
とにかく強引だというふうにわかっていたとしたら?
そうなると強引強引だとどっちみち無理なので、妥協するかもしれないですね。
そうですね。
実際にこういう状況に直面したら、どんなふうに行動しますか?
だまし合いですよねだから。
とにかく強引にいく感じでやるでしょうね。
はい。
相手が「こいつはもう死ぬことを恐れてない」と思ったら、妥協しやすくなるんじゃないかなと思いますよね。
もう俺は絶対強引にいくんだっていうフリをした方が、相手が結局は妥協せざるを得ないというところに追い込まれると。
これがチキンゲームという。
なるほど。
「スポーツと経済学」カテゴリーの関連記事