成長社会型の問題
ああなるほど。
僕があおってみたんですよクラスメートを。
「次のテストで俺は1番を取る!」って言ったら、それまで1番にいたやつが「お前今までやってきてへんやつが、取れるほど甘くないぞ」って。
「勝負しようぜ!」みたいになって、それにみんなが乗ってきて平均点めっちゃ上がったんすよ。
先生すごい喜んでて。
確かにそういう効果は、ひょっとすると周りにいる生徒の成績が近ければ近いほど、いい意味でのピアグループ効果が働くのかもしれないですよね。
今まさに教育改革を進めている藤原和博さんに、これからはどんな教育制度が求められていくのか伺いました。
今の教育制度の問題点って何なんでしょうか?
2つの問題を出したいと思うんですけど、タイヤにまつわる問題なんですね。
タイヤって何でできてます?
タイヤはゴムですか。
そうですよね。
これが成長社会型の問題です。
これから僕は成熟社会型の問題を出しますね。
世の中に全くなかったタイヤを何でもいいからアイデア言って下さい。
バンバン言って頂いていいです。
僕から言いましょうか。
いいですね。
いいですね。
え~と…。
はい。
ちょっと頭固くなってませんか?
なってますね。
はい。
これが成熟社会型の問題なんですよね。
結局成長社会型の問題は正解を早く正確に言える力が大事だった。
これ情報処理力って言うんですけど。
ところが世の中がもう21世紀の成熟社会に入っちゃって、正解が1つのことなんてほとんどなくなってるんですよね。
すると情報編集力といいますが新しいタイヤって、どんなタイヤだろうみたいなことをどんどん考えられるような、そういう力ある子を育てなきゃならない。
ここが最大の課題です。
なるほど。
新しく提案されている教育制度の1つに「バウチャー制度」があります。
現在の制度では公立学校に割り振られた予算を、地方自治体の教育委員会が管理しています。
バウチャー制度では1年分の教育費をまとめて、各家庭にバウチャーつまりチケットで配布します。
自由に授業選択ができるようにする制度です。
これで学校に来てもいいしピアノ教室行ってもいいし、水泳教室行ってもサッカー教室行ってもいいですよ。
そうすると個人の自由がかなり極大化されて。
どうですか。
例えば、中学生の時に判断できるだろうかというね適切な。
そうですね。
難しいでしょうね。
やっぱり自分の興味のあること、好きなもの楽な方に行っちゃいそうですよね。
もしかしたら議論によっては高校生以上で一部、一部そういうものをやってもいいのかなと。
例えば午前中は強制でカリキュラムに沿って勉強させて、午後については選択制にしちゃうとかですね。
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