ソーシャル・キャピタルの豊かさには、文化や環境が大きく影響している
ソーシャル・キャピタルが豊かということは、その社会にいる人たちがお互い信頼してるとか、利他的な行動を取りがちであることを意味してますよね。
人がどれだけ利他的か計るゲームがあるんですけど、「最後通牒ゲーム」っていうんですが聞いた事あります?
ありますね。
世界のさまざまな場所で最後通牒ゲームをしてもらい、文化や環境がどの程度利他的行動をもたらすのか、明らかになりました。
国とか民族でもずいぶん結果違うんですよ。
はいはい。
ここにいろんな国でやった結果があるんですよね。
日本だと1,000円のうち430円提案すると。
日本やアメリカなど市場経済が発達した国では、お金を使った取引に対する信頼度が高いので、ほぼ半分を分け合う結果が出ました。
一方自分よりも多くの金額を相手に渡すという、結果が出た場所もあるというのです。
ラマレラ族ですか?
570円もあげるんですよ。
逆に相手にあげる?
そう。
へぇ~!なんでだと思います?
もう…なんででしょうね。
余ってるんですかね。
これはいろんな説があるんですが、この地域は捕鯨でみんな生計立ててるんですって。
その捕獲した鯨というのは捕鯨に直接参加しなかった人たちにも、分配されるんですって。
だからそういう文化があるから、直接貢献しなかった人にも配る文化なんですよね。
なるほど。
ある程度分配するところが高いところは、お互い信頼しようというところがどうもあるんじゃないかなぁと、思います。
それから台風のような災害が多い地域とか国だと、ソーシャル・キャピタルが形成されやすい。
その結果経済成長も高くなると出てるんですよ。
はいはい。
僕の父親は沖縄出身ですが台風が多くて、そこでは「ゆい」とか「ゆいま~る」という助けあって、厳しい月の人がその分お金をもらうみたいな。
まだあるみたいですけどね。
自然環境が影響してるんですよね。
そうなんですね。
沖縄の例は確かにソーシャル・キャピタルが高いという。
ソーシャル・キャピタルの豊かさには、文化や環境が大きく影響しているんですね。
ソーシャル・キャピタルが豊かというと、お互い隣近所が信頼できるだけじゃなくって、市民全体とか地域全体のつながりがあるという事ですよね。
そうすると地域の組織とか団体とかの活動が、やっぱり活発になると思うんですよ。
あるいは投票率も上がるかもしれない。
自分たちの自治をよくするために投票として参加すると。
子どもの教育が成果が上がったりとか、地域の治安がよくなったりとか経済が発展したりとか、それから健康状態もよくなったりとか。
経済面とか社会面でずいぶんいろんないい事があるんだと、指摘されてるんですよね。
個人でもお互い互恵的な考え方をしている人と、そうでない人を調べると互恵的な考え方…、これドイツの人がやったんですけども…。
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