規制改革というのは、規制を緩くすることもやるし厳しくすることもやる
お客さんは買う、という形になったんですね。
へぇ~!これを機会にまたどんどん携帯が普及していった。
はいはい。
携帯電話の歴史は規制改革の歴史でもあります。
1985年に初めて登場した携帯。
80年代後半から参入規制の緩和によって競争が激しくなり、小型化が進みました。
しかし当時は携帯電話はレンタルのみ。
レンタル料金の高さもあり92年でも利用者は人口の1%程度。
94年携帯の販売規制が緩和されます。
レンタル料がなくなり加入者が増え始めます。
97年には利用者は総人口の10%を超え、加入件数も2,000万件を超えました。
更に2006年には番号ポータビリティ制度がスタート。
電話会社を変えても電話番号を変更する必要がなくなります。
翌2007年には加入件数がついに1億件を突破。
規制改革が1つの産業を生み出したのです。
競争が激しくなってどんどん使い勝手が上がっていったのが、携帯電話の規制改革の歴史だと考えることができます。
なるほど。
ちなみに最後のナンバーポータビリティは規制の強化と考える事もできます。
規制の強化。
規制を緩和するというよりは、携帯電話会社に番号を持ったままライバルに行くってことを、認めないといけないというふうに。
なるほど。
義務づけてると考える事もできるので。
規制改革というと規制緩和とイコールだと思われがちですけど、規制を緩くすることもやるし厳しくすることもやる。
これらを通じて世の中を豊かにしようと。
そういう取り組みだと理解すればいいと思います。
なるほど。
規制改革はみんなが得するものなんですかね?
鋭いというか非常に重大なポイントですよね。
今議論になってる話で言ったら薬をインターネットで売り買いできると、何が起こるかって言ったら例えば出かけるのが不便な人が、ネットでお買いものができるのはメリットですよね。
そうですね。
多くの消費者がみんなメリットを受けると。
薬局で働いてた人からしたら今まではお客さんが来てくれて、うちで買ってくれてたのがネットに持っていかれちゃった。
もしかしたらその薬局潰れちゃうかもしれないですよね。
広く薄く消費者お客さんの側はすごく得をするんだけども、提供する側は少ない人数だけど大きく損をしちゃう。
そういう事もあると思うんですね。
でもこういうときに、薬局の人がかわいそうだから人々が便利な事を、享受できなくてもいいというのはやっぱり難しい考え方で、時代が変化していくと失われる仕事ってあるんですよね。
それを規制で新しい技術を押しとどめようとするよりは、その仕事を失っちゃった人が新しい仕事に就けるように、就職の支援だったり新しい技能を身につけることの支援、こういう事をちゃんとやった方がいいかもしれないですね。
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